Author: | Shogo Kawahara <kawahara@bucyou.net> Twitter: @ooharabucyou |
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Date: | 2012-12-17 |
License: | Creative Commons Attribution 3.0 Unported License |
こんにちは。 @ooharabucyou こと川原です。
Symfony Advent Calendar JP 2012 の17日目です。
Note
昨日はおやすみの日でした
私は、まだまだ 2.0 をちまちまマイナーバージョンアップしながら利用していますが、幾つかの理由により 2.1 に上げたいと 思っています。 その理由のひとつが、強化されたロギングに関わる設定です。Symfony2.0 + MonologBundle(2.0) + Monolog(1.0) の組み合わせから 今 (Symfony2.1 + MonologBundle2.1 + Monolog1.2) を比べると、どのように変化しているかを見ていきます。
Monolog 1.0 時代の Hander は、メールやファイル出力、標準出力についてが用意されていましたが、 最新の安定版 1.2.x では、MongoDB、AMQP、GrayLog2 のための Hander が標準装備されています。
Note
(MongoDB、AMQP の活用には、それぞれの Extension、また GrayLog2 の利用には、 mlehner/gelf-php を導入する必要があります。)
MonologBundle(2.0) は、設定ファイルを書くだけで、基本的なログ出力に対応させることができますが。 しかし、実際には特定の操作が行われた時、通常のログファイル出力だけでなく、別のログファイルに出力 したり、特定のアクションを行なって欲しいという場合があるかと思います。
実際に、Symfony2.0 で、データベースの書き出し・アップデートに関わる処理を INFO レベルで書き出し 標準のログとは、別のファイルで書き出したいという場面がありました。
この場合、新たな Logger を定義し service として DI コンテナに追加する必要がありました。
さて、Symfony2.1 に同梱されている、MonologBundle 2.1 では、 channel という機能がこの問題を 解決するのに役立ちます。
まずは、当該のチャネルを処理するための Logger を新しく用意します。
services:
monolog.logger.myservice
class: Monolog\Logger
arguments: [myservice]
このとき、サービスID は、 monolog.logger.チャネル名 となるようにします。
Service に、Logger を注入する際に、タグとして channel を指定します。:
services:
my_service:
class: %my_service.class%
arguments: [@logger]
tags:
- { name: monolog.logger, channel: myservice }
そして、ログの設定で、それぞれの Hander でその channel を扱うかどうかを記します。:
monolog:
handlers:
main:
type: stream
path: /var/log/log.log
channels: !myservice
myservice_log:
type: stream
path: /var/log/myservice.log
channels: myservice
channels は配列で複数指定することもできて、指定しない場合、全ての channels を 扱います。また、 channel名の前に、 ! を付加することにより、特定の channel を 除外することができます。
上の例では、 main で、 myservice 以外の channel を扱い、 myservice_log で、 myservice の channel を扱うように設定しています。 これにより、ログファイルを分けることが簡単にできるようになりました。
ちなみに、コンテナには、 monolog.logger.チャネル名 でサービスが登録してあるので、 これを直接呼ぶことで、そのチャネルのログを残すことも可能でしょう。
僕は、この機能だけでも Symfony2.0 から 2.1 に上げたいと思いました。 JsonResponse あたりも魅力的です。
一方で、来年の5月には Symfony 2.3 が最初の Long Team Support バージョン (サポート期間が3年間と長い) として出されるそうです。こういう話が出ると、2.3 が出てから、それを使いたいものですが、
上の図を見て分かる通り、Symfony2.0 のメンテ期間は間もなく終了します。 Security Fix が含まれる場合もあるので、ユーザや自分たちを守るためにも、ちゃんとサポートされている バージョンに追従していきたいわけです。
というわけで、2.1 -> 2.2 -> 2.3 といった感じに、段階的に上げざるおえないと考えています。
Note
Security Fix 周りの問題については、後日 @co3k が取り扱うようです。